日常コラム
日々雑感~最近の気候と体調不良~
今年は夏が長かったです。
そして、12月の初めまで温かい日々で、その後急に寒さが厳しくなりました。
私たちは春夏秋冬の気候の影響を受けて身体も変化していきます。
例えば、夏から秋に向かうにつれて皮膚は徐々に閉じていきます。
そして少しずつ冬に向けて身体を衛っていきます。
ところが今年は暑さも厳しく、そして温かい日が長く続いたため
身体に熱がこもったままになり、
例えば、熱性の下痢が続く
炎症の症状が起きる
免疫力が低下して帯状疱疹となる
乾燥性の咳が長引く……
といった症状を呈する方がいらっしゃいます。
身体に熱がこもり、また腠理(そうり)(肌のきめ)が開いたままで、津液(身体に必要な体液)が抜けてしまうと身体が砂漠状態に。
身体の乾燥や、咳などの呼吸器の不調が表れやすくなります。
ここで、
「他の人は元気そうに見えるのに、どうして私だけ?」
とおっしゃる方がいらっしゃいます。
思いもかけない症状が突然やってきたり
以前はすぐに治ったような症状がなかなか治らない時にも
どうして?と。
その方それぞれの状況があります。
無理をして過ごしていた
身体の変化(更年期や加齢)
飲食物の偏り…など。
また、お身体の傾向にもよりますね。
よくよくお話を伺っていると思い当る理由はあります。
約1800年前から
漢方の古典の傷寒論に以下のような記載があります。
「氣候にもまた、至るに応じて至らざるあり、或いは未だ至るに応ぜずして至るものあり、或いは至りて大過なるものあり、皆病気をなす也」(傷寒例9条)
最近はこの条文が頭に浮かびます。
これは、来るべき季節がまだ来ない、或いはまだ来ないはずなのに早めに来てしまった、あるいは来るべくして来たけれどその季節の気候が激しすぎると、病気になりやすい、ということ。
具体的には、冬になっているはずなのにまだ冬っぽくない、或いはまだ冬が来ないはずなのに早めに冬になってしまった、或いは時期としては順当だけど冬の寒さが半端ない、というときは病気になりやすい、ということ。
今年は、もう年の瀬なのに「年末って感じがしない~」という声をよく耳にします。気候も影響しているように感じます。
体調の回復のために
人それぞれ状態によって対応する漢方薬は異なります。
なかなか治らないと、表面の症状を追っかけてあれこれと服用したくなるかもしれませんが
表れている症状と原因とを勘案して
じっくり身体の声をききながら順を追って対応していくと良いと思います。
急性の疾患の場合(風邪など)は、お身体の変化が速いので、お薦めした漢方薬を服用したらその結果をこまめにレスポンスしていただくと、何が良くて何がまだなのか、ということが掴みやすくなり、早めに対応できます。
大敵と見て恐るるな、小敵とみて侮るな、という心持ちで落ち着いてあたるとよいと思います。(←朴庵先生の教えです)
人の身体も自然の一部
太陽のエネルギー(陽)と水の潤い(陰)があって巡っていきます。
潤い不足(陰虚)の方に
今年の秋から冬の気候や加齢で潤いが不足している方には
その方に応じた漢方薬の服用もお薦めしておりますが
OTC薬や、栄養補助食品でも助けになる商品があります。
瓊玉膏(けいぎょくこう)
急性の症状には難しいと思いますが慢性的に潤いが足りないような方にはお薦めです。
瓊玉膏については以前の記事をご参考になさってください
「瓊玉膏」と6つの成分(前編)(後編)
https://www.wakakusa-kanpou.com/archives/4175
https://www.wakakusa-kanpou.com/archives/4251
亀鹿霊仙廣(きろくれいせんこう)
栄養補助食品。
亀鹿霊仙廣については、以前のブログ「潤いのある身体づくり」をご参考くださいませ。
https://www.wakakusa-kanpou.com/archives/5275
(商品をご紹介しましたが、お身体に合っているか否かは、ご購入の際に販売店にしっかりご相談ください)
さいごに
今年は冬の寒さが急にやってきて峻烈です。
慌ただしい日々かと思いますが、どうぞ皆様ご自愛くださいませ。
今年もあと二日間の営業を残すのみとなりました。
最終日は28日15時まで。
最後までよろしくお願いいたします。
今回も最後までお読みくださってありがとうございました!