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漢方コラム

雨の日光植物園へ~その2~

漢方コラム

先日の雨の日光植物園のつづき。 

前回はトリカブト「雨の日光植物園へ~トリカブトの花の見頃に~」でした↓

https://www.wakakusa-kanpou.com/archives/5162

 

今回は出会ったその他の植物をご紹介します。

 

1.サラシナショウマ(キンポウゲ科)

 

サラシナショウマ 2024.09.22 日光植物園 

 

サラシナショウマ 2024.09.22 日光植物園

 

まるで「ビンを洗うブラシのよう」とよく表現される白い穂は、薄暗い園内でも鮮やかで目を惹きます。所々で出会いました。

 

サラシナショウマという名前は、若葉を茹でて水に晒して食用にしたことに由来しているそうです。 

 

根茎が生薬の「升麻(しょうま)」となります。

 

効能は、古典の「神農本草経(しんのうほうぞうけい)」には

「升麻、味甘平、山谷に生ず。百毒を解す。…(中略)…久しく服せば、夭せず、身を軽くし、年を長ず。」と収載され

また荒木性次先生は、「升麻味甘平、咽喉の痛みを治し唾血を止む」(新古方薬嚢 方術信和会)と述べられています。 

 

生薬のショウマ(升麻)

 

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)などに配合されています。

 

 

 

サラシナショウマの仲間のイヌショウマ

イヌショウマ(キンポウゲ科) 2024.09.22 日光植物園

 

科は違うけれど、名前がショウマとつくものがもう一つ。

キレンゲショウマ。

キレンゲショウマ(アジサイ科) 2024.09.22 

 

2. シラネセンキュウ

 

センキュウと聞くと生薬の川芎(せんきゅう)を思い出します。

セリ科らしい散形花序が可愛らしいです。

シラネセンキュウ 2024.09.22 日光植物園

 

名前の由来は白根山に因み、センキュウ(Cnidium officinale Makino)に似ているということです。薬用にはなりません。

 

3.ネナシカズラ

 

ネナシカズラと記載されているプラカードで思わず止まってしまいました。 

 

当店で人気がある漢方製剤「活命参」に配合されている「トシシ」の基原植物です。 

 

↓この写真だとどれだか分かりませんね(笑)ツルです。

 

 

 

 

プラカードには

 

「アザミやベニバナノツクバネウツギに巻きついています!! 名前の通り、根も、光合成する葉も持たないつる性寄生植物。発芽した時に根はありますが巻きついた寄生植物に寄生根を差し込むと、土についていた根を枯らし無くしてしまいます‼」

 

とあります。 

 

 

ヒルガオ科のネナシカズラやマメダオシの成熟種子を乾燥したものが生薬のトシシ(兔絲子)です。

 

トシシ(兔絲子)は「神農本草経(しんのうほんぞうけい)」の上品に収載されており、その効能については

 

「絶傷続ぎ、不足を補い、気力を益し、肥し健にす。……(中略)……久しく服せば、目を明らかにし、身を軽くし、年を延ぶ。」 

と記載されています。

 

ここで、絶傷とは筋肉の障害された病気とのこと(「神農本草経解説」 森由雄著 源草社)。

 

 

寄生した相手を倒してしまう程のチカラを想像すると人気の高い「活命参(かつめいさん)」の効き目の一端を感じます。

 

ネナシカズラは見たことがなかったので嬉しかったです。ただ雨のためあまり近寄って写真を撮ることができませんでした。

 

また次回じっくり観察してこようと思います。 

 

さいごに 

 

↓大きな茎性植物に遭遇して驚きました。グンネラというもののようです。

 

 

雨の中の日光植物園でしたが、いろいろと収穫がありました。

 

最初に受付で「雨の日はヒルに注意!」といわれて思わず怯みましたが、ヒルに噛まれることもなく無事に遂行できました! 

 

今度は天気のよい日にまた行きたいな~と思います。

 

最後までお読みいただきましてありがとうございました! 

 

 

 

女性のための漢方相
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【この記事の著者】若草漢方薬局 店主 吉田淳子 
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